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【パーキンソン病の食事介助】錠剤でむせる・飲みにくい時の安全な服薬の工夫

【パーキンソン病の食事介助】錠剤でむせる・飲みにくい時の安全な服薬の工夫

「薬を水で飲むとむせてしまう」「錠剤がのどに残っている気がする」といった服薬時のお悩みはありませんか?

飲み込む機能が低下してきた方にとって、水や白湯などのさらさらした液体で薬を飲むことは、誤嚥(ごえん)のリスクが高い行為です。今回は、できるだけ安全に薬を飲むための工夫を解説します。

1. 自己判断の「粉砕」に潜む落とし穴

薬が飲みにくいからといって、自己判断で錠剤をすりつぶしていませんか?実は、安易な粉砕は非常に危険です。

ゆっくり溶けるタイプの薬などを砕いてしまうと、成分が一気に吸収されて副作用が出たり、逆に薬の効果が失われたりすることがあります。また、苦味が出てご本人が薬を拒否する原因にもなるため、自己判断で薬の形を変えるのは避けましょう。

2. 服薬ゼリーへの埋め込み

市販の服薬ゼリーを使用する際、「ゼリーの上に薬を乗せるだけ」では、ゼリーだけが先に飲み込まれ、薬がのどに残ってしまうことがよくあります。

大切なのは、薬をゼリーで完全に「包み込む・埋め込む」ことです。スライス状にカットしたゼリーを使う場合、錠剤をゼリーの中に「縦に」差し込むようにすると、のどを通りやすくなります。

3. お湯で溶かす「簡易懸濁法(かんいけんだくほう)」と剤形の変更

粉砕せずに薬を溶かす方法として「簡易懸濁法(かんいけんだくほう)」があります。約55℃の温湯に錠剤をそのまま入れ、10分ほど放置して溶かす方法で、薬の性質を壊さずに安全に服用できます。ただし、簡易懸濁法が行えない薬もあるので、医師や薬剤師の指導のもと行う必要があります。また、水分でむせやすい方はとろみをつける必要があります。

また、どうしても錠剤が飲みにくい場合は、皮膚から吸収する「貼り薬(パッチ剤)」やシロップ剤など、別の形(剤形)に変更できないか医師へ相談するのも一つの手です。

薬本来の効果を守り、安全に届けるために

服薬は命に関わる大切な日課です。水で無理に飲ませたり安易に砕いたりせず、ゼリーへの埋め込みや簡易懸濁法といった工夫を取り入れることで、薬効を守りながら服薬できるようになります。

しかし、薬の種類によって溶かしてよいもの、いけないものがあります。自己判断で行わず、必ず医師や薬剤師に相談し、最適な服薬方法を一緒に見つけていきましょう。

津嶋佑衣
筆者情報

津嶋佑衣

摂食嚥下認定看護師

保有資格:特定行為研修修了、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、医療的ケア教員講習会修了

2010年専門学校卒業後、急性期病院で看護師として勤務。2018年に摂食・嚥下障害看護認定看護師を取得し、ケアミックス病院で専門的ケアに従事。2025年よりNSイノベーションズ株式会社にて、看護・介護職向け教育プログラムの開発を担当。

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