「何日も便が出なくてお腹が張っている」「そのせいで食欲も落ちている」といったお悩みはありませんか?
パーキンソン病の方は、病気の影響や薬の副作用で腸の動きがゆっくりになりやすく、便秘が慢性化しやすい傾向があります。
便秘の解消には、下剤などの薬に頼るだけでなく、「食物繊維」「良質な油」「十分な水分」の3つを組み合わせた食事の工夫が効果的です。
1. 「食物繊維」と「発酵食品」で腸内環境を整える
食物繊維は便のカサを増やし、腸を刺激します。
- 水溶性食物繊維: 海藻類(わかめ、ひじき)、納豆、りんごなどに豊富で、便を柔らかくしてくれます。
- 不溶性食物繊維: ごぼう、きのこ類、豆類などに多く、腸の動きを活発にします。
また、完熟バナナにヨーグルトをかけたデザートなどは、食物繊維と乳酸菌(発酵食品)を一度に摂れるためおすすめです。調理が大変な時は、飲み物に混ぜるだけの粉末状の栄養補助食品を活用するのも一つの手です。
2. 「良質な油」で腸内の滑りをよくする
高齢になると油分を控えがちですが、適度な脂質は便の滑りをよくし、排便をスムーズにします。
お粥やみそ汁、ポタージュスープに中鎖脂肪酸(MCT)オイルやオリーブオイルを小さじ1杯垂らすだけで、味を変えずにエネルギー補給と便秘対策が同時に行えます。
3. 便を固くさせない「水分補給」のルール
いくら食物繊維を摂っても、水分が足りないと便はカチカチになってしまいます。
パーキンソン病の方や高齢者は喉の渇きを感じにくいため、食事の時だけでなく、起床時や入浴前後など時間を決めてこまめに水分を促しましょう。
薬だけに頼らない解消方法を
「食物繊維豊富な野菜」「滑りをよくする油」「十分な水分」をセットで考えることで、薬だけに頼らない解消を目指せます。
まずは「みそ汁に少し油を入れる」「おやつをバナナヨーグルトにする」といった、ご本人の嗜好に合わせた小さな工夫から始めてみてください。お腹の張りが改善されると、食事そのものが楽しくなり、生活の質(QOL)の向上にもつながります。
排便コントロールが難しい場合は、管理栄養士や主治医に相談し、適切な下剤や栄養補助食品の組み合わせをアドバイスしてもらうのも良い方法です。
