食事中や食後に、声が「ガラガラ」と湿った感じになったり、のどが「ゼロゼロ」と鳴ったりすることはありませんか?
それは風邪や痰ではなく、のどの奥に食べ物や唾液が溜まっている危険なSOSサインです。そのまま放置すると空気の通り道である「気管」へ吸い込まれ、誤嚥性肺炎を引き起こしてしまいます。今回は、のどに残った汚れを安全に洗い流すテクニックを解説します。
1. 「空嚥下」でのどを空っぽにする
パーキンソン病で飲み込む力が弱くなっていると、一口ではすべてを飲み込みきれず、のどのくぼみに食べ物が残ってしまいます。
ガラガラ声に気づいたら、まずは食べ物を口に入れず、唾液だけをもう一度「ゴクン」と飲み込む”空嚥下(からえんげ)”を促してみましょう。2〜3回意識して飲み込んでもらうことで、のどに残ったものを胃へ押し込むことができます。
2. 性質の違うもので流す「交互嚥下」
お粥などのベタつく(付着性が高い)食べ物や、パサパサしたおかずは、空嚥下だけではのどから落ちにくいことがあります。
そんな時に有効なのが「交互嚥下(こうごえんげ)」です。ベタつく食べ物を食べたあとに、ツルンとした「水分補給ゼリー」や「とろみをつけた水分」などを一口挟みます。滑りのよいゼリーなどが、のどの壁にこびりついた汚れを一緒に胃へ洗い流してくれます。
3. 最後の仕上げは「意識的な咳払い」
食事の最後も、お茶ゼリーなどで締めくくるとのどが綺麗に保てます。
それでもガラガラ音が消えない場合は、意図的に「エッヘン!」と強く咳払いをしてもらいましょう。咳の力でのどに溜まったものを一度外に吐き出させることで、気管への侵入を確実に防ぐことができます。
― 食事中の「音」の変化を見逃さない
ガラガラという声の変化は、誤嚥の一歩手前を知らせる重要なサインです。空嚥下や交互嚥下を取り入れ、こまめにのどをきれいにしながら食事を進めることが、肺炎予防に直結します。
しかし、毎食のように声が変わったり、交互嚥下をしてもガラガラ声が消えなかったりする場合は、食事の硬さやとろみの濃度が合っていない可能性があります。決して見過ごさず、言語聴覚士や訪問看護師などに相談し、食事内容や食べ方の再評価を受けてください。
