高度急性期病院で経験を積んだ看護師の私が住宅型ホスピスを選んだ理由
総合病院で急性期看護の経験を積んだのち、特別養護老人ホームにて老年看護に携わる。2021年4月にリヤンドファミーユに入職。現在、訪問看護ステーションの副主任を務める。
▼目次
・病院での経験を活かした転職
・リヤンドファミーユで経験できること
・リヤンドファミーユで働く魅力
病院での経験を活かした転職
- 高度急性期病院での経験
高校を卒業後、病院で働きながら看護専門学校に通い、看護師資格を取得しました。その後は急性期病院で長く勤務し、脳神経外科・心臓外科・整形外科等の外科系の病棟、手術室、救急外来、IVR(インターベンショナルラジオロジー)などに携わりました。医療の最先端と呼ばれる現場で救える少ない命と向き合ってきた中で、「私に出来ることは限られている」と無力さを感じることもありました。
- 退院後の医療的ケアの必要性
高度急性期病院での勤務では、手術室や救命のように『見守ることは許されない現場』でした。そこから一旦離れ、特別養護老人ホームに転職し、老年看護に携わりました。しばらくして私の父が病気で倒れました。病院で手術・治療を受けたのですが、退院後も継続的に医療的ケアが必要な状態で、家には連れて帰れない状況でした。
「どこが面倒を見てくれるのか?」
色々と探している中で、「高齢者はこれからもどんどん増えていくけれど、退院後の医療的ケアのサポートが足りていない」という問題を目の当たりにしました。そうした体験から、訪問看護やホスピス施設の分野で、「私に何かできることがないか」と考えるようになり、リヤンドファミーユへ入職いたしました。
リヤンドファミーユで経験できること
- 住宅型ホスピスは、看護師が活躍できる場
現在私は、医療対応型サービス付き高齢者住宅にて訪問看護師として勤務しています。ご入居者様は末期がんや多発性硬化症等の難病を抱える方など医療依存度が高い方々です。呼吸器の管理や経管栄養の方への医療処置など、急性期病院で身に付けた看護技術が必要になる場面が多くあります。住宅型ホスピスとも言えるリヤンドファミーユでは、多くの看護師が活躍しています。
病院では『病気の治療・状態回復』が優先ですが、リヤンドファミーユでは『病気を持ちながら、その人らしい普通の生活』が優先されます。私たち看護師もご入居者様の生活時間に深く関わり、そこから医療・看護に入っていきます。時間の経過と状態の変化を観察し、生活への影響を介護スタッフやケアマネージャー・相談員の方達と共有する。看護と介護が協力しながら、ご入居者様・ご家族様が望んでおられる「その人らしい生活」を支えています。
- 人生の最期に向き合う
命に向き合うという状況は、病院と変わりはないのですが、そこに向き合う気持ちの部分では、自分の中で少し変化を感じています。
私がこれまで経験してきた看護は、とても短い限られた時間の中での関わりでした。一方で、リヤンドファミーユで関わらせていただく時間は、ご入居された時から人生の最期を迎えるまで。人生の最期を迎えるにあたり、ご本人様・ご家族様が望んでおられることを一番に大切にし、そこに寄り添う覚悟が求められます。リヤンドファミーユに入職して、これまでもご入居者様の最期を看取らせていただく度に、
「満足な最期を迎えることができただろうか?」
「もっといろんなことができたのではないか?」
正解はないのかもしれませんが、いつも自然とそのような気持ちになります。人生の最期に立ち会わせていただくことで、大変多くのことを学ばせていただいています。
リヤンドファミーユで働く魅力
- 理念・ビジョンに共感した仲間と働ける
ご入居者様やご家族様が望んでおられることに応えようとする姿勢が、施設全体から感じられます。それが難しいことであったとしても、「何とかしよう」と考えて、行動するのがリヤンドファミーユの職員たちです。
「好きなご飯を食べさせてあげたい」と希望されるご家族様がおられました。少しでも普通の生活をさせてあげたいというご家族様の希望をお聞きし、口から食べることは難しい状態ではあったのですが、少しでも口に入れてあげることができないか。医療専門職としてもちろんリスクは最小限にした上で、「あれは駄目、これも駄目」と押し付けるのではなく、少しでも望みを叶えてあげられるように職員みんなで意見を出し合って応えようとする。「大切なひとが、大切にされる場所」の実現に向けて、職種問わず前向きなコミュニケーションが活発に交わされる風通しの良い職場です。職員みんなでまだまだ新しい施設を作りあげていけるところで、働きやすさと働きがいの両方があると感じています。
- 働く職員も大切にしてくれる
ご入居者様・ご家族だけでなく、職員も大切にしてくれる職場です。施設長や管理者の方々が、常に気にかけてくれていると感じます。私は現在母と一緒に住んでいて、そのことをいつも気にかけて声をかけてくださいます。「ちゃんと休みは取れてる?」と声をかけてくださり、プライベートや健康面にも配慮してくれるので、職員一人ひとりを大切に思ってくれているなと感じることができます。
少しでも興味がある方は、ぜひ職場見学に来ていただければ、雰囲気の良さを感じていただけると思います!